中医学は病気の原因を見極め、その原因による体内変化が体表にあらわれる事(色、声、脈、舌、腹など)を分析して(中医弁証)、それに基づいて漢方薬を選択するという方法(中医論治)をとります。
しかし日本人の体質を考慮せず中国人と同じやり方で治療すれば、良い効果は得られません。県立尼崎病院の東洋医学科に勤務した当初も、中国人と同じ様に処方すると胃もたれの方がでてきました。その後、日本の気候、日本人の食習慣、日本人の体質を十分理解して処方したら、良い治療効果を上げることができました。治療レベルをさらに上げるため、中国中日友好病院などで何名かの500老中医を始め、多くの名医より貴重な経験を伝授していただきました。
当院は日本人の体質にあわせて、中医学的弁証より漢方薬を一人一人にオーダーメイドの組合せで提供し、治療効果には自信を持っています。
季節によっても体調は変わってきますし、時間がたてば、脈・舌などの所見は必ず変化します。つまり人間の体は毎日少しずつ変わっています。従ってその変化に応じて、使う生薬を替えていく必要があります。当然ほとんど変化しなければ、微調整のみの場合もあります。
当院は趙中医鍼灸院を併設しております。病状によって鍼灸との治療をあわせて行うことで、より早く回復することが期待できます。
そもそも中国の中医病院は中医(漢方)と鍼灸治療はセットで行われるのが一般的です。日本では漢方治療と鍼灸治療は制度上別々で、病気によっては治療効果が落ちます。